日本鉄盤ブログ

門形NCフライス盤 2

2021.12.27

「YZ-1632ATC」の特徴を下記の4点にまとめました。


サイズ
制御性
ATC
アングルヘッド


まずは大きさから、
テーブル幅が1400mm、幅方向の可動域は1900mmです。
テーブル長さが3000mm、長さ方向の可動域は3200mm
上下方向のストロークは1070mm(刃物に寄る)です。
最大積載量は4000kgです。
フライス盤としては大型です。


次に制御についてですが、
NC制御を行うためには、
当然ながらNCプログラムを作るという前段取りの作業が発生します。
これがNC付きの加工機の最大のデメリットです。
つまり簡単な加工であれば汎用機を使う方が早く仕上がることもあります。
一方この「YZ-1632ATC」は操作盤の専用ガイダンスメニューで
簡易プログラムを作ることも出来ます。

また、手元のレバーで汎用機のような感覚的な操作での加工も出来るため、
必ずしもNCプログラムを作る必要はなく
場合によっては汎用機として使えるというメリットがあります。


次にATC機能です。
ATCとは、自動で刃物を交換するシステムのことで、
これがあれば複数の工程を、一連の動作で行えます。

昔よくテレビで見た合体ロボットの変形シーンのように
「ガシャーン」とか「シャキーン」といった効果音が出れば
もっとテンションがあるのですが、残念ながらその機能はないようです。
32本までの刃物をセットできます。


最後にアングルヘッドですが、
普段刃物は縦軸で回転していますが、
回転軸を横や斜めに変換することが出来る工具です。
90°固定で削りながら動くタイプと、
穴あけ作業限定ですが任意の角度に設定できるタイプの
2タイプのアングルヘッドがあります。


これらの機能を駆使して加工していきますが、
底面以外を加工できるので「5面加工機」とも言います。
工具を自動で交換しながら加工する機械を「マシニングセンター」とも言いますが、
それならこの機械は門形マシニングセンターではないの?
結局この機械は一体何者なのか?と思いながら
メーカーさんのホームページを見ると
「門形NCフライス盤」と謳われています。
結局、「門形NCフライス盤」でした。


いろいろ調べてわかったことは
多品種小ロットで大型製缶も行う弊社には
まさに持って来いの機械だったのです。

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